スチーム式加湿器を選ぶ際、その高い効果に魅かれるものの、電気代や安全面が気になります。
加湿速度の高いスチーム式を考えてますが、電気代が高いと聞きました。
ちょっぴり、不安です。
スチーム式は加湿能力が高く、すばやく部屋を加湿してくれます。加湿効果が高い反面、他の種類の加湿器に比べると電気代や安全性は劣ります。
スチーム式加湿器を選ぶ際には、このようなデメリットを理解する必要があります。
スチーム式加湿器のデメリット
スチーム式加湿器の仕組みは、簡単です。水をヒーターで加熱して蒸発させることで、水蒸気を発生させ、加湿します。
やかんでお湯を沸かした時の蒸気をイメージしてください
大量の蒸気により、すばやく加湿することが可能になります。ただ、短時間で加湿するため空気中に溶け込めなかった水分は結露となります。
またスチーム式加湿器は4種類あります。
- ポットタイプ
- 蒸発皿タイプ
- 蒸発布タイプ
- 電極タイプ
この記事では、最も流通しているポットタイプを取り上げています。
ちなみに、蒸発皿タイプと蒸発布タイプは、電気代は安くなりますが、掃除などのメンテンナンスが面倒になります。電極タイプは探すのも難しいでしょう。
光熱費(電気代)が高くつく
スチーム式加湿器は、湯気を放出するので、雰囲気が良くてリラックス効果もあるでしょう。
熱を帯びた蒸気はとても心地よいものです
気になる電気代は?
電気代に関しては、稼働時間に左右されますが、一日50円から100円。月に数千円のコストはかかります。他の方式に比べると数十倍の電気代になります。
フィルターの交換は必要なしですよ
ポットタイプのスチーム式加湿器は、保安部品のうち蓋パッキンを1年1回交換するだけ、フィルターの交換が必要な他の方式とワンシーズンにかかるランニングコストは4倍程度まで縮まります。
蒸気は高熱、やけどの危険性がある
スチーム式加湿器は、電気ポットと同じように水を沸騰させます。熱い蒸気が吹き出し口から出てくるので、触れるとやけどしてしまいます。お子様やペットがいる家庭ではおすすめできません。
転倒の可能性のある場所には置けないので、設置場所にも気を使います
転倒湯漏れ防止構造のものを選んだらいいよ
蒸気は、沸騰させてから排出されるので、雑菌をまき散らすこともなくとても衛生的です。しかも、加熱された水蒸気により室温をあげる効果もあります。
過度の加湿はカビの発生の原因になる
加湿力が強力なため、壁や窓さらにカーテンなどに結露することがあります。結露によりカビが発生することがあるので多湿にならないようにしましょう。
カビを防止する方法はないの?
湿度調節や自動調整できるタイプを選びましょう
衛生的なスチーム式加湿器ですが、部屋にカビが繁殖してしまっては、意味がありませんよね。
スチーム式加湿器のメリットはメンテナンスの容易さ
スチーム式加湿器の最大のメリットは、お手入れが簡単なことです。加湿器を衛生的に長く使うにはメンテナンスが必要なんです。
「こんなに、頻繁に掃除しないといけないの?」加湿器を購入後、多くの人達が思うことでしょう。
私は、5年前に購入したダイニチのHD-3016を使ってます。ハイブリットですが、水タンクの掃除は毎日、週に一度は吸気グリルの清掃をし、2週間に一度はトレイとフィルターの掃除、さらに1カ月に1回はクエン酸を使ってフィルターの掃除をしなければなりません。
正直いうと、こんなことできませんよね
私には無理だわ、買うのやめようかしら
ポットタイプの加湿器は掃除が楽です
ポットタイプの加湿は、象印と山善から発売されています。
象印のスチーム式加湿器は、まるで電気ポットのようなデザインです。超音波式のような、カッコ良さはありませんが、このシンプルな形状が掃除のしやすさにつながっているんですね。
山善の加湿器はデザイン性とコスパに優れています。加湿能力で選ぶなら象印がおすすめです
毎日の掃除は電気ポットと同じ要領で行う
上記の象印加湿器を例にして、毎日の掃除の仕方は以下のとおりです。
- 上ぶたを外して
- 残り湯を捨てて、ゆすぐ
- 水道水を入れる(すぐに使う場合)
ほんとに、電気ポットと同じですね
すぐに使わない場合は、内側を軽く拭いておくといいよ
毎日のメンテナンスは、これだけです。
定期的にクエン酸洗浄をする
使用しているうちに、水中のカルシウムイオンなどのミネラル分が内容器に付着したり、鉄分が斑点のようについたりします。衛生上の問題はありませんが、作動音が大きくなったり、蒸気が臭ったりします。
取説には、1~2か月に1回ほど、クエン酸洗浄をしてくださいとあります。
- コップにクエン酸30gを入れぬるま湯で溶かし内容器に入れる
- 満水線まで水を入れる
- 上ぶたを閉めてスイッチを入れる
- 「湯沸かし音セーブ」を3秒以上押す
約90分の洗浄後は、本体が冷めてからお湯を捨て、内容器を水ですすぎます。
こすったり磨いたりしなくていいんだ
原理は電気ポットと同じなので以下の記事が参考になりますよ
スチーム式加湿器は、どんな人におすすめできるか
スチーム式加湿器は、加湿を必要とするさまざまな状況の人におすすめできますが、以下のような特徴を持つ人に特に適しています。
高い加湿能力を求める人
スチーム式加湿器は、他の超音波式や気化式加湿器に比べて、高い加湿能力を持っています。そのため、非常に乾燥した環境に住んでいる人や、すばやく効率的に加湿したい人に適しています。
電気代を気にする方には一番向いていない方式ですが、加湿力を求めている方には最適解かなと思います。電気代に関しては、加湿器の性能やそれぞれの家庭の使用環境に左右されます。
電気代を計算してみましょう
1時間当たりの電気代=消費電力(W)÷1,000×電気代単価(円/kWh)
1時間当たりの電気代が分れば、一日、一か月の電気代のおおよその目安がつきます。
清潔な蒸気を好む人
水を沸騰させて蒸気を発生させるため、水中の菌やミネラルが、空気中に放出されるのを防ぐことができます。お年寄りや小さな子供がいる家庭、清潔な蒸気を好む人に良いでしょう。
室温を上げる効果があるので、冬に室温を上げながら使いたい方に最適です。蒸気は、65℃まで冷まして加湿しますが、お子様のいる家庭では置き場所に注意が必要です。
清潔に使えるのはポイント高いわ
掃除の手間を出来るだけ省きたい人
分かっているけど、さぼりがちなのが、定期的な掃除です。いくら清潔なスチーム式加湿器でも、メンテナンスを怠ればカルキなどが、上ぶたや内容器に付着して加湿器の性能を落としてしまいます。
ただし、他の加湿方式に比べると、メンテナンスの手間はかかりませんし、フィルター交換の手間もありません。
まとめ
スチーム式加湿器は、加湿能力が高い、清潔な蒸気がでる、メンテナスが簡単というメリットがあります。
反面、利点であるはずの「水を沸騰させる」ことで、電気代が高くなり、やけどのリスクがあります。
メリットやデメリットを踏まえて選択しましょう。